IPDLのテキストサーチを使って検索できる範囲(だいたい平成5年以降)では、3大メーカーと日本シャフトで以下のとおりでした。
グラファイトデザイン:出願9件→登録2件
藤倉ゴム:出願40件→登録10件
三菱レイヨン:出願27件→登録5件
日本シャフト:出願4件→登録1件
各メーカーが上記メーカーのシャフトを刺したカスタムクラブを販売したり、アマチュアの間でもリシャフトがメジャーになるなど、シャフトの重要性が叫ばれる中、意外な感じがしますね。
シャフトは特許出願して公開するよりも、ノウハウとして温存しておく方がよい分野なのでしょうか。
そんな中で、日本シャフトの出願で、実際に実施もされている(と思われる)発明を見つけました。
「ゴルフクラブシャフト」特開2006−620号
その中身は、
「その一端にグリップを、その他端にクラブヘッドをそれぞれ取り付けるスチール製のシャフト本体を有するゴルフシャフトであって、
前記シャフト本体のグリップ取付け端部側におけるその外周側に、炭素繊維強化プラスチック材から構成したメッシュ部材を円周方向に固定すると共に、
このメッシュ部材の外周側に前記グリップを固定可能をしたことを特徴とするゴルフクラブシャフト」
それで、実際に販売されているシャフトが「NSpro750」。
http://www.nipponshaft.co.jp/products/steel/750.htm
HPでの説明によると、4軸のカーボンを手許側に巻くことによって、軽量ながら、手許の剛性を高めることができたというような説明がされています。
私が、このシャフトを最初に見たとき、網タイツ履いたみたいなシャフトだなあと思った記憶があります。
それから、わざわざカーボン巻いてまで剛性を高めるなら、あえてスチールにこだわらず、カーボンのシャフトにすればいいのに、と思いました。
ところが、特許明細書を見てみると、本発明の目的は、「軽量化と共に強度の向上」以外に、「シャフト本体に対するグリップの定着性および外観の差別化」というものがあったのです。
明細書には、「シャフト本体の外周面は一般に平滑であり、シャフト本体に対するグリップの固定状態が完全でない場合がある」、「ゴルフクラブには、ウッド、アイアンおよびパターなどの種類があり、それぞれの種類ごとに、あるいはそれぞれのゴルファーごとに、ゴルフクラブシャフトとして外観上からも識別しやすくなることが要請され」と記載されています。
今まで、クラブを振って、グリップからシャフトが抜けたとか、シャフトがみんな銀色でクラブの区別が付かない、なんていうことは聞いたことありませんが、とにかく、この発明にはこんな目的もあったのです。
私がNS750を最初に見たときに「網タイツ履いてるみたい」という感想を持ったということは、外観上区別するという発明の目的を見事にはたしたということで、本発明は、むしろこっちに主眼がおかれているのではないでしょうか。

